生き別れの兄弟が、音楽を通じて絆を深めていく姿を描いたドラマ。
世界的に活躍をする指揮者のティボはある日、白血病との診断を下される。骨髄の提供者を探す中、存在を知らなかった実弟のジミーがフランス北部の田舎町で暮らしていることを知る。ティボは骨髄を提供してもらおうと訪ねる。ジミーは突然現れた兄に戸惑いながらも、同意する。
移植手術を終えて再会した2人。ティボはジミーが仕事の傍ら、吹奏楽団でトロンボーンを演奏していることを知る。そして、弟が高い音楽センスを持っていることに感づくが…。
人生はままならないもの。主人公は病を患い、弟は育った環境が違うため、華やかな兄とは異なる人生を歩んできた。ジミーが所属する吹奏楽団の多くは、閉鎖中の工場の工員たちだ。
厳しい現実を突きつけられながらも、折れてしまうことなく、楽器や指揮棒を手に取る登場人物たちの姿が描かれる。そこに感じられるのは家族や仲間、そして音楽への愛。思わず胸が熱くなる。お薦めは1時間26分からの展開。兄弟の絆から生まれる、悲しみや喜びのエピソードが立て続けに押し寄せて、涙腺を刺激した。
作品の要となる楽曲も、鑑賞ポイントの一つ。ラベルやベートーベンのクラシック曲だけではなく、ジャズやシャンソン曲など幅広い。芸術の秋を堪能できる音楽作品に仕上がった。
シネマ5bisで18日(土)~24日(金)の午前10時、午後2時10分。同4時15分。(この日程以外も上映あり)
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「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。