日田市KCVの末松さんの番組がケーブルテレビ大賞で新人優秀賞 ナイジェリアと交流深める女性を紹介

新人優秀賞を受けた末松智宏さん(左)と、番組で取り上げたアフリカ布を販売する小関初美さん=日田市本町のKCVコミュニケーションズ

 【日田】日田市のケーブルテレビ局「KCVコミュニケーションズ」の末松智宏さん(26)が制作した番組が、第51回日本ケーブルテレビ大賞の新人優秀賞(コミュニティ部門)を受賞した。応募総数212点の中から、入賞したのは21点。末松さんは放送部3年目で、アフリカ布の販売を通じ日本とナイジェリアの文化交流を深めている市内女性を取り上げた。
 同大賞は日本ケーブルテレビ連盟の主催。受賞作は毎月、放送する情報番組「ひたすら」の中で紹介した「幸せのおすそわけ~ふたつの国を繋(つな)ぐ日田の布屋」(17分)。
 末松さんはナイジェリア産布地の輸入販売を手がける小関初美さん(61)=上城内町=を昨春から取材し、交流サイト(SNS)をきっかけにカラフルなアフリカ布の輸入販売を始めたことや、市内で開催したチャリティーコンサート、展示会の様子などを撮影。
 1960年代に日本が紡績技術をナイジェリアに伝え、経済協力によって発展してきたアフリカ布の歴史についても、当時の資料や写真のデータを京都工芸繊維大美術工芸資料館(京都市)から取り寄せ、映像でつなぎ合わせた。
 審査員からは「希少な物語だが、実話。国際協力を『おすそわけ』で捉えた気持ちのよい作品」「両国の60年の歴史という時間を見事に超えてみせた力量は、新人とは思えず舌を巻いた」などと講評された。
 末松さんは「市井の人を深掘りすることで思わぬ面白さに出合えるのがケーブル局の魅力。明るさの中に深みもある番組を発信していきたい」と力を込めた。

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