【豊後大野】農業者年金の加入推進で全国トップクラスの実績を上げたとして、豊後大野市農業委員会が独立行政法人農業者年金基金から理事長表彰を受けた。委員会は「市民の福祉向上のため少しは尽力できたと思う」と喜んだ。
農業者年金は年間60日以上農業に従事する20~59歳(一部の人は64歳まで)が加入でき、積み立てた保険料と運用益で受取額が決まる積立方式・確定拠出型の年金。39歳までに加入するなどの条件を満たせば保険料の一部を国庫補助で賄うことができる。
農業者が国民年金だけ加入していた場合、離農後は経済的に困窮する恐れがあるため、委員会は2022年度から加入促進に力を入れている。
三宮憲治会長(76)=緒方町上自在=によると、15人の委員と事務局やJA職員、市農地利用最適化推進委員が協力。対象者に制度周知のはがき送付や新規就農者らの家に行って加入を呼びかけるなどの活動をした。
農業者数などに応じて市町村ごとに目標人数が決められている。24年度の市内の目標は3人だったが、積極的な活動で15人の加入に結び付けた。20~39歳の新規加入者は10人で、全国1718市町村の中で10位だった。
目標達成度合いで順位を決める▽新規加入目標数1~4人部門 3位▽20~39歳新規加入目標数1~4人部門 2位▽女性新規加入目標数1~4人部門 2位―も獲得した。
三宮会長は「自分のために積み立てる年金で、加入者のメリットは大きい。今後も活動し、市民と共にある農委を目指したい」と話した。