国東市の両子寺、台風で崩れた石積み水路修復 日本造園組合連合会県支部の青年部メンバーらが作業

石積み水路(右)を修復した日本造園組合連合会県支部の青年部メンバーらと、寺田豪淳副住職(前列)=国東市安岐町

 【国東】国東市安岐町両子の両子寺で19日、参道沿いの石積み水路が約1年ぶりにきれいになった。昨年8月の台風10号で損壊し、無残な姿になっていた。日本造園組合連合会県支部の青年部メンバーら約15人が修復。寺田豪淳副住職(47)は「費用を抑えながら作業を担ってくれた。大変ありがたい」と喜んだ。
 水路は高さ約30センチ、幅約30センチ。姿形や大きさが国東半島随一とされる仁王像のすぐそばにある。台風で近くの沢から濁流があふれるなどして、長さ約11メートルに渡って崩れた。観光客や地元住民からは早期の改修を願う声が上がっていた。
 寺田副住職によると、市内の建設業者は各地の被災現場で復旧作業に追われ、対応が困難だったという。寺の植栽の手入れを依頼していた同青年部の下原幸一郎部長(42)=杵築市=に相談すると、仲間を募って受け持ってくれることになった。
 当日は岩や石を沢から運び上げた後、ハンマーで砕くなどして形を整えた。1個1個丁寧に積み上げ、約6時間がかりで仕上げた。
 同青年部によると、高齢化などの影響で石工が不足しているという。メンバーは県外での研修などを通じて技術の習得に励んでいる。下原部長は「違和感がないように周囲の石と合わせるのが大変だった。いい勉強になった。力になれてうれしい」と話した。

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