大分市のトイレ清掃パフォーマンス集団「大分圏清掃整理促進運動会」(八坂千景会長)が、地域文化の発展に貢献した活動を顕彰する第47回「サントリー地域文化賞」に選ばれた。白衣姿で現れ、無言でトイレ掃除をし、何事もなかったかのように去っていく―というパフォーマンスを10年間続けている同会。何気ない日常にアートを溶け込ませた遊び心あふれる活動が評価された。
賞はサントリー文化財団(大阪市)の主催。全国各地の新聞社などから推薦を受け、地域文化の向上に与えた影響や発展性などを考慮して毎年5個人・団体を選んでいる。県内ではこれまで「滝廉太郎記念音楽祭」「豊後高田昭和の町」「県南落語組合」など8団体が受賞している。
大分圏清掃整理促進運動会は2015年、大分市中心部で開かれた芸術祭「おおいたトイレンナーレ」を機に結成した。メンバーは自営業者や会社員、公務員ら20~80代の15人。
白衣にマスク、腕章を着け、毎月10日の午前7時、大分市内の公衆トイレに集合。ラジオ体操をして心身を整えた後、20分程度、黙々とトイレ掃除をする。大分ゆかりの赤瀬川原平さん(故人)らによる前衛芸術集団「ハイレッド・センター」のアートパフォーマンスにヒントを得たという。
選考委員の飯尾潤・政策研究大学院大教授は「地域の人々の心を豊かにする独自性のある活動。一過性でなく街の風景となり、10年間も楽しんで続けているのが素晴らしい」とたたえた。
八坂会長(53)は「言語化できない活動を評価してもらいうれしい。これからも地域にアクションを起こし続けたい」と話した。
10月20日に大阪市で授賞式がある。本年度は他に▽北上ミューズコーラス隊(岩手県北上市)▽御陣乗太鼓保存会(石川県輪島市)▽BOOKUOKA(福岡市)▽コレジヨの仲間(熊本県天草市)―が選ばれた。