大分県内の24年自殺者176人、高齢者と働き世代目立つ 「学校問題」が原因は5人に増加

自殺予防の相談窓口を紹介するチラシやポスター

 自殺予防週間(10~16日)の期間に入り、各地で啓発活動や相談受け付けの取り組みが展開されている。県によると、県内の2024年の自殺者数は176人。高齢者と働き世代が目立つ一方、学校問題が原因の人も5人いた。県教委は児童生徒の自殺を未然に防ぐ環境づくりを進めている。
 警察庁の統計を厚生労働省が再集計した24年のデータでは、県内は男性127人(前年同数)、女性49人(前年比2人増)。1989年の統計開始以来、過去最少だった2023年より2人増えた。年代別では40代、70代、80歳以上が同数の29人で最多だった。19歳以下は6人。
 人口10万人当たりは15・82人で、全国平均(16・11人)を5年連続で下回った。
 原因・動機別では、男女とも「健康問題」が最多。男性は「経済・生活問題」、女性は「家庭問題」も多かった。
 学業不振やいじめ、教師との人間関係などが該当する「学校問題」は男性1人(前年同数)、女性4人(前年比4人増)。現在と同じ集計方法になった22年は2人、23年は1人だった(いずれも男性)。増加の詳しい要因は分かっていないものの、学校に通う若年層への対策が求められる。
 県教委は昨年9月、学校現場を支援するため、医療や心理、法律の専門スタッフ6人で構成する「自殺危機対応チーム」を設置した。自傷行為や自殺をほのめかす言動があるといった児童生徒への対応について教職員に助言する。
 学校安全・安心支援課によると、23年に自殺した全国の小中高校生の人数が過去最多の水準となったことを受けて設けた。県教委が窓口となり、学校側からの要請に応じて動く。これまで個別の要請に基づく活動実績はないという。
 同課は「学校の教職員だけで対応するのは難しい。子どものサインをキャッチし、いろんな知見を持つ人につなげていくことが大事。他県の先進事例を参考にしながら、対応チームをもっと活用してもらえるように周知したい」と話した。

■大分市で28日、県自殺対策講演会
 県自殺対策講演会が28日午後1時から、大分市金池南のJCOMホルトホール大分である。ひきこもりの問題に詳しいジャーナリスト池上正樹さんと、NPO法人おおいた子ども支援ネットの矢野茂生理事長が講演。社会の中で安心して暮らせる関係づくりを考える。参加無料。申し込みは25日まで。
 県と社会福祉法人「大分いのちの電話」が主催。事務局は「生活の中で困難を抱えている人だけでなく、多くの人に参加してほしい」と呼びかけている。
 定員250人。車椅子などの介助が必要な人も参加できる。
 参加申し込み、問い合わせは事務局(097-537-2488)。ファクスやホームページからも申請できる。

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