別府市のタクシー型ライドシェア、依頼に対する配車の割合78.9%に改善 登録ドライバー増で安定

湯けむりライドシェア・グローバルの車両=別府市

 【別府】別府市運行のタクシー型サービス「湯けむりライドシェア・グローバル」で、利用客の依頼に対し配車できる割合が改善している。スタート当初は60%未満で推移していたが、7月は78・9%で約20ポイント増加した。市は登録ドライバーの増加により供給が安定したとみている。
 市はタクシー供給量の補完を目指し、4月28日にグローバルの運行を始めた。一般ドライバーが対価をもらって自家用車で運ぶ「ライドシェア」の制度を採用し、副業やアルバイトでの参加を想定している。配車アプリから依頼を受け、客を迎えに行く仕組み。
 市政策企画課によると、依頼1件に対する送迎の達成率を月別に見ると、4、5月はともに50%台後半だった。6月に70%台に大幅改善。7月は80%近くにまで迫った。
 ドライバーの登録は当初65人だったが、5月に115人、6月に133人まで増やした。市は今の人数が適当と評価している。
 7月末までの累計は依頼4729件、送迎3195件。約5割が外国人観光客。5、6月は別府国際観光港に寄港するクルーズ船の乗客が需要を押し上げた。
 コロナ禍明けに訪日客が回復し移動難民が出ているとの判断から、市は緊急対応としてグローバルを導入した。本来は民間の公共交通で対応すべきと考えており、来年3月末までを実証試験の期間と位置付けている。
 同課は「一定の利用が続いており、需要はまだまだ高い」と分析。当面、サービスを維持する必要があるとみている。将来的にタクシー業界主体のライドシェアにバトンタッチすることも視野に入れつつ「状況を見極めていく」と話している。

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 タクシー業界からはグローバルが客を奪わないか懸念も出ていた。市は8月中旬の市公共交通活性化会議で「グローバルは訪日客、タクシーは国内客と一定のすみ分けができている」と報告。民業圧迫は起きていないと説明している。

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