竹田市で「入山公」中川久清テーマに展示 岡藩中興の英主、小説「登山大名」出版に合わせ

初公開となる「中川久清公尊像」(手前)などが並ぶ=竹田市竹田の市歴史文化館・由学館

 【竹田】岡藩3代藩主の中川久清が主人公の小説「登山大名」の単行本が10月に出版されるのに合わせ、竹田市竹田の市歴史文化館・由学館で展覧会が開かれている。各種資料から久清の足跡をたどるとともに、同小説の新聞連載時の挿絵やあらすじを紹介。担当者は「岡藩中興の英主とされる久清の人物像を想像してほしい」と話した。10月19日まで。
 久清(1615~81年)は藩政改革に取り組んだことや、自らを「入山」と号するなど山を愛したことなどで知られる。
 今回は資料から久清の歩みを振り返る。中川氏御年譜といった資料28点は、生誕から大船山の中腹に墓ができるまでの出来事を物語る。足が不自由だったという説がある久清が山登りなどの際、担いでもらうために利用した「人馬鞍(ひとうまのくら)」(市指定有形文化財)も並ぶ。
 中川神社(市内拝田原)から借り受けた銅像「中川久清公尊像」も初公開。同時に展示されている肖像画を元に彫塑家渡辺長男が手がけた。
 小説は作家諸田玲子氏によるもので久清の人生をベースにつづられた物語は全国紙で411回にわたり連載された。今回の展示は挿絵画家安里英晴氏が描いた原画36点を並べ、登場人物とストーリーを紹介する。
 毎週木曜と今月10日は休館。観覧料は一般500円、65歳以上250円、小中学生300円、未就学児無料。問い合わせは同館(0974-63-2200)。

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