大分県内で交通死亡事故多発「危機的な状況」 今年の犠牲者24人、75%が65歳以上

写真は今月13日に大分市津留で起きた交通死亡事故の現場(一部を加工しています)

 県内で今年に入って交通死亡事故が相次いでいる。24日時点で犠牲者は24人。同期比で昨年より7人多く、直近4年で最悪の状況となっている。全体の75%に当たる18人を65歳以上の高齢者が占め、道路を横断中の事故が多いという。県警は「危機的な状況」として、朝夕の薄暗い時間帯の取り締まり強化や、幹線道路での交通指導に力を入れている。
 県警のまとめでは、年代別で最も死者が多いのは80代の8人。70代の7人、60代の3人が続く。このうち7人は歩いていて車にはねられた。信号機のない横断歩道を横断中に右折する車に巻き込まれたり、幹線道路を渡っていて直進車にひかれたりした。
 時間帯別では、交通量の増える朝方や未明の事故が多く、午前4時~正午が14件で全体の58%を占めた。交通企画課は「周囲が暗い時間帯は、ハイビーム走行を基本に運転をしてほしい。歩行者は明るい服装や反射材の着用を心がけてもらいたい」と促す。
 レジャー客が増える春の大型連休以降は週末に死亡事故が多発。半数の6件が土日に集中し、このうち2件はツーリングをしていて命を落とした。
 これから迎える秋の行楽シーズンでも、ツーリングやドライブを楽しむ人は多いとみられる。同課の石川達郎次席は「交通ルールを順守し、緊張感を持って運転することが大事。学校では2学期も始まるので、子どもの急な飛び出しにも注意を払ってほしい」と呼びかけている。

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