【中津・宇佐・豊後高田】中津、宇佐、豊後高田の県北3市で、県内唯一のブレイキン(ブレイクダンス)の専門スクール「クラシックス」が開かれている。講師は現役プレーヤーで県ブレイクダンス協会長の徳岡亮介さん(37)=中津市。パリ五輪で注目されたことを追い風に生徒が増え、小中学生を中心に約200人が加入して楽しみながら技を身に付けている。
徳岡さんは高校時代にブレイキンに出合い、上京して技を磨いた。日本ブレイクダンス青少年育成協会公認の指導者資格「ブレジュケーション」で、現役プロの指導者を対象としたライセンスAを県内で初めて取得。2021年に宇佐市でスクールを始めた。
スクールは基本を学ぶ初級、応用を加える中級、大会上位を目指す上級があり、現在は全国大会で優勝する選手が出るほど。宇佐、豊後高田両市では中学の部活動の外部委託先にもなっている。
今月中旬、宇佐市八幡小体育館を会場とした教室では、生徒がアクロバティックな技を練習したり、体幹を鍛えるためのトランポリンを使った運動に汗を流していた。
同市豊川小4年の渡辺瑠柊(りゅうしょう)さんは「できなかった技ができるようになるとうれしい」。子ども2人を通わせる同市の会社経営梶原康太郎さん(40)は「友だちもできて楽しそう。家でダンスに関する会話も弾む」と喜ぶ。
徳岡さんは「運動の得意不得意は関係ない。格好良さやファッション性に憧れて入る人もいる。指導方針は競い合うより、個性を伸ばすこと。技を習得する中で自己肯定感が高まり、社交的になっていく」と話している。