県産カボスの旬入り宣言と出荷式が19日、大分市豊海の市公設地方卸売市場であった。生産者団体が爽やかな香りとまろやかな酸味をアピールした。
露地物の調査で果汁割合が、宣言の目安になる20%を超えたことを受け、県カボス振興協議会とJAおおいたカボス部会が開いた。
協議会の渕野勇会長(県農林水産部長)が「猛暑を乗り切るのにうってつけ。多くの人に届けたい」とあいさつし、旬入り宣言書を市場関係者に手渡した。
この日は県南部と豊肥地域から624キロが入荷。競りでは2キロ箱は1600円の最高値を付けた。1キロの平均価格は559円で、昨年同時期の581円を下回った。
協議会によると、本年度の生産量は、「裏年」だった昨年度から1500トン増の5700トンを見込んでいる。九州や関東、関西に出荷する。
カボス部会(367人)の飛賀洋一部会長(65)=竹田市刈小野=は「梅雨明けが早く心配だったが8月に入り雨が降り、立派なカボスに育った。味わってほしい」と話した。
式後、JA全農おおいたは、大分市王子北町のトキハインダストリー春日浦フードスタジアムで試食販売をした。若年層に親しんでもらおうと、アイスクリームにカボス果汁をかけて来店客に提供した。