佐伯市蒲江の蒲江港で、熱帯・亜熱帯の海域に生息するウミガメ「タイマイ」が保護された。体に網が絡みついてうまく泳げなくなり、潮流に乗って流れ着いたとみられる。ひれに傷を負っており、24日、治療のためつくみイルカ島(津久見市四浦)が受け入れた。回復を待って放すという。
ウミガメの保護活動をしているNPO法人「おおいた環境保全フォーラム」によると、タイマイは主に赤道付近の海に生息し、県内ではめったに見られない。甲羅がべっ甲の材料となることから乱獲され、環境省が絶滅危惧ⅠB類に指定している。
保護された個体は21日昼ごろ、港に設置している道の駅「かまえ」のいかだに引っかかっていた。駅長の早川光樹さん(29)が絡まっていた網を取り除き助けたという。体長は約30センチ、重さは約2キロで、生後1~2年とみられる。
早川さんは「海洋ごみを減らす大切さを改めて感じた。いつ竜宮城に連れて行ってくれるのか、楽しみです」と話した。