豊後大野市の社団法人が絵本「犬飼七夕」出版 ひこ星の別名「犬飼星」や地名ヒントに

自費出版した絵本を豊後大野市に寄贈した一般社団法人「わん&わん」の宇野真理子理事長(中央)と宇野功二理事(左)=豊後大野市役所

 【豊後大野】豊後大野市犬飼町の活性化などに取り組む一般社団法人「わん&わん」(宇野真理子理事長)はオリジナル絵本「犬飼七夕」(A4判・20ページ)を自費出版した。七夕に出てくるひこ星の別名が犬飼星ということや町内の地名などからヒントを得た物語。「犬飼に興味を持つきっかけにしてほしい」と話している。
 船頭になりたいと思っている男の子が大野川のほとりで出会った女の子から「七夕の短冊に願い事を書いてみては」と勧められる。十数年後の七夕の日、2人が再会する―という物語。
 法人によると、川港だった犬飼港の上流に「龍の瀬」と呼ばれる流れの速い場所があり、舟の安全祈願のために七夕飾りを立てていた。そこから織り姫星の方向(西北(さいほく))にある場所が柴北(さいほく)→柴北(しばきた)と呼ばれるようになったという。
 江戸時代には、七夕祭りの日に周辺の若者は柴北にある柴北川の「逢ケ瀬(あいがせ)」から下流の逢初岩(あいぞめいわ)まで川下りを楽しんでいた。川下には「機(はた)の織(おり)」から転じたとされる「端登(はたのぼり)」(大分市)という地名も残る。
 趣味で古文書を読み解いている宇野克彦理事(83)が「子どもたちに地域の歴史を伝えたい」とオリジナルストーリーを考案。豊後大野市緒方町出身の吉良俊彦さんが代表を務めるグラフィックデザイン会社(東京都渋谷区)に製作を依頼し、200冊発行した。
 1日には宇野真理子理事長(75)と宇野功二理事(46)が市役所を訪れ、川野文敏市長に30冊を寄贈した。市は小中学校や市図書館などに置く予定。
 法人は絵本に興味がある人に無料で配布する。問い合わせは法人(097-578-1117)。

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