雑誌「主婦之友」の目次から戦時下の暮らし紹介 宇佐市民図書館で企画展開催

「雑誌の厚さからも戦争の影響が感じられる」と説明する司書の高原由紀さん=宇佐市上田の市民図書館渡綱記念ギャラリー

 【宇佐】宇佐市上田の市民図書館2階の渡綱記念ギャラリーで、戦後80年の企画展「雑誌『主婦之友』目次から見る戦時下」が開かれている。11日まで。
 主婦之友は、安心院町津房出身の編集者石川武美(1887~1961年)が1917年に創刊した月刊誌。主婦を対象に生活に根差した記事や企画を掲載し、20年には10万部を発行して売り上げ1位の婦人雑誌に。その後も部数を伸ばし、43年6月号では163万8千部に達した。
 戦争が激しくなると紙が配給制になり、内容も審査を受けるなどした影響で次々に休刊していく中、発行を続けたという。
 企画展では、同図書館が所蔵する同誌を全て展示。中でも終戦前後の44~45年に発行された誌面に注目し、「戦時栄養食と保存食の作り方」「空襲下の妊婦の心得」「本土防衛の生活」など戦時下の暮らしぶりを感じさせる目次を取り出して紹介している。
 同図書館司書の高原由紀さん(28)は「終戦直前は32ページまで減少し、モノクロ印刷になるなど戦争の影響を色濃く受けている」と解説。「戦争が生活の中に浸透し、逃げられない状況の中でも主婦に情報を届け続けた石川の思いを感じてほしい」と話した。
 観覧無料。問い合わせは同図書館(0978-33-4600)。

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