昭和の大横綱「双葉山」の映画公開へ 宇佐神宮など舞台、11月の完成目指す

「わんぱく相撲双葉山杯」で熱戦を繰り広げる子どもたちを撮影する松村克弥監督(右から2人目)ら=宇佐市川部の市総合運動場相撲場

 【宇佐】宇佐市が生んだ昭和の大横綱「双葉山」をテーマにした映画の製作が進んでいる。宇佐神宮御鎮座1300年を記念して企画されたドキュメンタリードラマで、タイトルは「よみがえる聖地の闘神~名横綱・双葉山の栄光~」(仮題)。11月ごろの完成、公開を目指している。
 双葉山は同市天津出身で、戦前に大相撲で活躍。いまだに破られていない69連勝という偉業を残し、「相撲の神様」とも称される。
 映画(60分)は、双葉山が育った市や宇佐神宮の歴史、相撲との関わりを紹介するドキュメンタリー部分と、双葉山の少年時代を描いた再現ドラマで構成。市とゆかりの深い俳優賀来千香子さんがナレーターを務める。
 地域の偉人などの映像作品を手がける松村克弥監督(62)がメガホンを取り、5月中旬に市役所であった製作報告会で「双葉山は戦前のスーパースター。知られざる足跡や人格的な素晴らしさなどを相撲ファンだけでなく、幅広い層に伝えたい」と意気込みを語った。
 6月中旬に市内でドキュメンタリー部分のロケがあり、宇佐神宮や双葉山資料館・双葉の里など双葉山ゆかりの場所で撮影。案内役として出演する漫画家やくみつるさんが、同市で開催された「わんぱく相撲双葉山杯」を観戦するシーンも撮った。
 やくさんは撮影の合間に取材に応じ、双葉山について「連勝し続けていた当時は現在、大リーグで活躍する大谷翔平のようなヒーローだった」と解説。「宇佐はやっぱり相撲が盛んな土地柄。双葉山を通して相撲をもう一回見つめ直し、原点を探ることができれば。映画を見て、大相撲っていいなと若い人に感じてもらえたら」と話した。

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