【別府】別府市の神楽女湖(かぐらめこ)の「しょうぶ園」で、ハナショウブが見頃を迎えた。園内に大量の土砂が流れ込んだ昨夏の台風被害を乗り越え、白や紫、黄などあでやかな花を咲かせた。花弁を優雅に開き、しっとりとした趣のある空間を生み出している。
園内は約6400平方メートルにわたって80種約1万5千株を植えている。市公園緑地課の職員が雑草を刈ったり、株の植え替えをしたりするなど維持、管理に当たっている。
昨年8月の台風10号では、北側の斜面などから土砂が流入して園内のほぼ全域を覆った。最大で60センチほど堆積したほか、木造の橋が変形。市は重機を使って復旧工事に取り組み、株をいったん別の畑に移すなどした。工事は順調に進み、今月5日に今季初の開花を確認。下旬にはほぼ満開となり、湖畔を彩っている。
北九州市から訪れた木村継男さん(71)は「インターネットで知って以来、訪れてみたいと思っていた。山の緑にショウブの美しい花が映え、素晴らしい。来てよかった」と話した。
入園無料。駐車場は有料で、乗用車320円、大型車910円。利用は▽平日 午前8時半~午後6時▽土日 午前8時~午後6時。開花状況は市サイト「別府たび」で随時更新している。