大分県内梅雨入り、西部を中心に大雨の恐れ 前線停滞か、気象台「警戒が必要」

傘を差して歩く人たち=9日、大分市の中央通り

 大分県を含む九州北部は8日、梅雨入りした。9日の県内は梅雨前線の影響で全域で雨が降り、11日にかけて西部を中心に大雨の恐れがある。大分地方気象台は、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに警戒が必要だとして「住んでいる地域の情報を適宜確認してほしい」と呼びかけている。
 気象台によると、梅雨入りは平年より4日遅く、昨年より9日早かった。太平洋高気圧がやや勢力を強めたことにより、九州南部にあった梅雨前線が北に押し上げられた。
 大分市中心部の中央通りでは9日、道行く人たちが傘を差し、所々に水がたまった横断歩道を渡っていた。バス停近くのベンチで休んでいた大分市小池原の獅々田忠昭さん(82)は「靴も靴下も濡れてしまった。雨が続くと外に出れず、運動できない日も続く」とこぼした。
 9日午後6時までの24時間降水量は▽竹田 90・5ミリ▽臼杵 73・5ミリ▽犬飼 68・0ミリ―など。大分市は47・5ミリだった。
 前線は九州北部にしばらく停滞する見込み。暖かく湿った空気が流れ込み、県内は10日昼過ぎにかけて局地的に雷を伴った非常に激しい雨の降る恐れがある。10日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で▽西部 180ミリ▽北部 150ミリ▽中部 120ミリ▽南部 100ミリ。
 11日以降も雨が見込まれ、少なくとも16日までは雨の降りやすい日が続くという。気象台は「地盤が緩みやすくなるので土砂災害の危険性が高まる。少しの雨の日でも油断せず、キキクル(危険度分布)などの情報を見て身の安全を守ってほしい」と話している。

■JR九州は特急など一部減便へ
 大雨の予報を受け、JR九州は10日、豊肥、久大各線の特急など一部の便で本数を減らして運行する予定。対象は▽九州横断特急▽ゆふ▽ゆふいんの森―など。

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