【大分県高校総体】記者日記 「努力は裏切らない」言葉通りの成長曲線

陸上女子400メートルで初優勝した楊志館の池田

 「努力は裏切らない」という言葉をよく耳にするが、実際に結果を残せる人はどれほどいるだろうか。陸上初日の女子400メートルで初優勝を飾った楊志館の池田有沙(3年)は、言葉通りの成長曲線を描き、雲の上の存在だったライバルたちの壁を乗り越えた。
 県総体前にあった県陸上選手権で同種目を制した池田。ゴール前でカメラを構えていた私に、指導する山下英夫監督がうれしそうに声をかけてくれた。
 「この子、1年の時は今走っていたメンバーの中で一番遅くて。本当に、努力したんですよ」
 どう見ても強い選手に映った私は「本当にそうなのか」と興味が湧いた。帰宅後、当時の大会結果を調べてみると、確かに同学年のトップ選手たちとは大きな開きがあった。
 差を埋めるために、血のにじむような努力を重ねてきたのは想像に難くない。山下監督によると、厳しいメニューを課しても素直に受け入れ、練習は一日たりとも休んだことがないという。それでもレースを終えた池田は「自己ベストを更新できるのがうれしくて頑張れた」。前向きに話す姿が印象的だった。
 運動部の記者になり、本年度で通算8年目。初めての陸上担当で分からないことばかりだが、選手たちのドラマは他にも眠っているはず。しっかりと伝えられるよう「こちらも努力を重ねなければ」という思いを強くした。

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