【大分県高校総体】記者日記 奮闘する新体操指導者の姿に刺激

大会を終えた選手たちに声をかける秋山さん(右端)=サイクルショップコダマ大洲アリーナ

 県内の高校で唯一、新体操部がある鶴見丘。今春、同校出身の秋山涼さん(22)が顧問に就任した。社会人2年目の私より1歳下の「新顧問」が気になり、話を聞きたいと学校に向かった。
 強豪・東京女子体大でチームリーダーまで務めたが、就職を機に競技を離れることも考えた。ただ「新体操に関わり続けたい」と教員・指導者として古里に戻る選択をしたという。
 私も教育実習で高校の教壇に立った経験がある。授業準備がうまくいかず、たった3週間の実習に毎日泣きながら通ったのは苦い思い出。秋山さんは授業に加え、クラス運営に休日も部活指導…。聞いただけで目が回りそうな忙しさにも「部活を見ている時間は苦ではない」と涼しげに語る姿に頭が下がった。
 長年顧問を務め、直接指導を受けた松永恵子教諭は外部コーチとして支えてくれる。とはいえ、毎日の部活で細かな表現まで指導するのは秋山さんの役割。生徒にはできるだけポジティブな声かけを意識しているが、「まだまだ模索中です」。正直な言葉に心から共感した。
 2年目に入っても取材、執筆とも苦戦する日々だが、頑張る同世代の姿に刺激を受けた。これから始まるスポーツハイシーズン。成長を目指し、楽しみながら奮闘したい。

 × × ×

 競技の魅力や戦いの裏にある選手、監督、支える人たちの思いに運動部の記者が迫った。

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