「百日ぜき」流行で大分県医師会が予防対策呼びかけ はしか感染者1人増も確認

会見で感染予防策を呼びかける県医師会のメンバー=7日、大分市駄原の県医師会館

 県医師会は7日、大分市内で会見を開き、激しいせきが続く「百日ぜき」の予防対策を呼びかけた。全国的に流行しており、「大型連休で人の動きが活発になったことで、感染者が増える可能性もある」と説明。せっけんを使った手洗いやマスク着用、ワクチン接種などを促した。
 百日ぜきは細菌性の感染症で、特有のけいれん性せき発作や激しいせきが続くのが特徴。くしゃみなどの飛沫(ひまつ)感染や接触感染でうつる。特に生後6カ月ごろまでの乳児は重症化する恐れもある。
 県の統計では、県内は今年に入って28人(4月27日時点)の患者を確認。既に昨年1年間の3人を大きく上回っている。
 井上雅公常任理事(72)は、基本的な感染対策に加え、せきが出るときは外出を控えることも大切と指摘。「コロナ禍で身に付いた一人一人ができる対策をしてほしい」と述べた。
 このほか、4月に臼杵市内の10代女子生徒1人の感染が確認されたはしか(麻疹)に関し、弟1人にうつったと明らかにした。
 はしかは感染力が非常に強く、空気感染や飛沫感染、接触感染でうつる。マスクや手洗いだけで防ぐことはできない。県内での確認は2022年以来。
 医師会は「潜伏期間が長く、人にうつしやすい時期は風邪と同じ症状なので分かりにくい。海外に渡航する際は自身の予防接種歴を確認し、ワクチン接種を検討してほしい」と話した。

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