結成5年目のスパークルおおいた、地域密着で世界と競う 豊後大野市で初合宿「総合力高めたい」

合宿で練習に励むスパークルおおいたの選手たち

 自転車のプロチーム「スパークルおおいた」は結成から5年目を迎えた。今季も全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)のJプロツアー、国際自転車競技連合(UCI)のアジアツアー、国民スポーツ大会などで活躍が期待される。4月には連携協定を結ぶ豊後大野市で初の強化合宿を実施。地元に根差し、世界と競う「両輪」を力強くこいでいる。
 チームの運営会社と同市は2023年に協定を締結。メンバーは昨夏からサイクルアンバサダーを務める。同市がPRを進めるサウナをサイクリング後に楽しむイベントの開催など、スポーツツーリズムの推進に一役買っている。
 合宿は4月23~29日、UCIアジアツアー「ツール・ド・熊野」(5月8~11日・和歌山ほか)に向けた強化を目的に実施。大野川上・中流域の山間部を通り、起伏に富む奥豊後グリーンロードなどで調整に励んだ。合宿の様子を交流サイト(SNS)で発信した。
 代表兼選手の黒枝士揮(33)は「信号が少なく、休憩スポットもある走りやすい場所。県内外に魅力を伝えていきたい」。住吉宏太(33)は「アップダウンの練習を積んだ合宿の成果を発揮し、上位争いに食い込みたい」と意気込んだ。
 今季はロード9人、トラック(競輪)2人の11人体制。エース格の沢田桂太郎(27)ら2人が競輪選手養成所に入るため戦列を離れるものの、高速を保ってアシストできる原田裕成(31)、期待の新星金井健翔(18)の2人が新たに加わった。
 宇都宮清原クリテリウム(3月・宇都宮市)で黒枝が3位入賞するなど滑り出しは順調。昨季と同様、国際大会に招待されやすくなるUCIレースのポイント獲得を目標に掲げる。黒枝は「途中で複数人が脱落し、ゴール争いが難しくなることが多い。チームの総合力を高めていきたい」と力を込めた。

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