【大分・別府】大分交通(大分市)に2年ぶりの新人バスガイドが誕生した。伊藤沙月さん(18)=別府市=で、デビューに向けて県内外の観光地の歴史や乗客を楽しませる話し方などを学んでいる。「持ち前の明るさで観光客を楽しませたい」と意気込む。
伊藤さんは3月に別府翔青高を卒業して入社した。「人前に立つのが好き」な性格で、企業訪問で見た先輩バスガイドの仕事ぶりに憧れていたという。同社では6人目のガイドで、新人が加わるのは2023年以来となる。
現在、さまざまな研修に取り組んでいる。バスガイドには▽乗客の前に立つ時は左足のかかとを右足の土踏まず辺りに付ける▽方向を示す時は手のひらを見せない―など、細かい決まり事がある。
観光地の歴史や民謡、時事ネタまで、乗客を楽しませる知識と話術も欠かせない。渋滞などの交通状況に合わせた臨機応変な気配りも求められる。
「目的地までのルートや道中の解説を覚えるのに苦労している」。先輩ガイドの筒井玲奈さん(28)から二人三脚で基本を教わり、5月の修学旅行シーズンでの独り立ちを目指す。
「いずれは家族や先生といったお世話になった人たちを案内し、成長した姿を見せたい」と話した。