未解決事件の謎を追う新人女性捜査官の奮闘と、彼女に降りかかる奇妙な出来事を描いたサイコホラー。
1990年代半ば。鋭い勘を持つ連邦捜査局(FBI)捜査官のリー・ハーカーは、一家4人が命を落とした不可解な事件を担当する。父親が妻や子どもを殺害し、自殺するというもの。単なる無理心中のように思えるが、同様の事件が過去30年で10件も発生していた。いずれも死体の発見現場には、ロングレッグスと暗号文字で描かれた手紙が残されていた。凶行に及んだ父親たちは、誰かにそそのかされたのではないのか。全ての事件は、どのようにつながっているのか。ハーカーは被害者の家族構成や事件の発生日から、ある仮説を立てる…。
捜査官という第三者的な立場から事件にのめり込んでいったハーカーだが、自らの過去が事件と接点を持っていたことが分かってくる。物語の核心が明らかになるにつれ、後戻りのできない危険地帯に足を踏み込んでしまったかのような、ぞわっとした思いが押し寄せてくる。
ニコラス・ケイジがプロデューサーを務め、出演者としても物語の鍵を握る人物を演じている。登場シーンは多いとは言えず、特殊メークも施されているので、気づかない人もいるかもしれない。しかし、不気味で狂気に満ちた演技は強烈で、怪優の魅力を楽しめるのは間違いない。
シネマ5bisで5月3日(土)~9日(金)の午後2時50分。(この日程以外も上映あり)
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