日田市の辻村さん作品が漫画誌で連載へ 「山風傷歌」大鶴地区など舞台に描く

日田市大鶴地区を舞台にした漫画を連載する漫画家辻村信也さん=日田市大鶴本町

 【日田】日田市大鶴本町在住の漫画家辻村信也さん(70)が同市大鶴地区などを舞台に描いた「山風傷歌(さんぷうしょうか)」が、25日から青林工芸舎(東京)の隔月漫画誌「アックス」に連載される。3年前に妻の実家がある同町に移住した辻村さん。農作業など自身の体験や、地元住民から聞いた話などを基に物語を創作した。
 辻村さんは長崎市出身で、ペンネームは「ツージーQ」。コロナ禍の影響で勤務先のホテルが廃業した後、出版社に漫画を持ち込み、2021年から連載漫画家になった。連載は3回目となる。
 移住前は神奈川県に住んでおり、タケノコ、ギンナン採りや草刈りなど同地区に移り住んでから初めて経験。「自然豊かな大鶴には都会に住んでいる人に新鮮に映るエピソードがたくさんある。漫画に落とし込みたい」と意気込む。
 第1話(18ページ)は、同地区にやって来た男性を山仕事に従事する女性が案内する内容。日田杉の植林や枝落としの作業などを描き、手作りの丸太のはしごなど地元住民が使っていた道具も登場する。「約20年前まで実際に木に登り、機械などを使わずに林業をしていた女性たちがいた。彼女たちの活発で力強い姿を表現した」と振り返る。
 8~10話まで話を進め、単行本にするのが目標。「物価高騰など先が見通せない時代。自ら食べ物を作り、生きていく道を模索する必要があると感じる。そんなテーマの漫画にしたい」と話している。

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