JR九州の特急列車「ソニック」が、運行開始から30年を迎えた。大分市要町のJR大分駅で20日、記念車両の出発式があり、子どもたちや鉄道ファン、関係者が節目を祝福した。
午前10時22分に車両が駅に到着すると、訪れたファン約200人が写真や動画を撮影。ルナ幼稚園(大分市明野南)の園児27人は「ソニック30周年おめでとう」などと書かれた横幕で会場に花を添えた。
ホーム上で式典があり、久野和代大分支社長が「利用客や地域の人たちのおかげで30年を迎えることができた。これからも元気に大分と博多をつなぐ特急列車として走行していく」とあいさつ。大分市を拠点に活動する「豊後潮(うしお)太鼓」のメンバー9人がスピード感のある演目を披露した。
同11時10分過ぎ、末藤隆浩駅長とルナ幼稚園の園児の合図で出発した。この日が誕生日の清松彗(すばる)ちゃん(6)は「合図を出すのは楽しかった。青いソニックはかっこよかったので乗ってみたい」と笑顔だった。
別府、中津、小倉各駅でもそれぞれ記念式典があった。
同社によると、ソニックの正式名称は「ワンダーランドエクスプレス・ソニック」。1995年に同社で初めて、カーブで車体を内側に傾けて高速走行できる「振り子型電車」としてデビューした。現在は大分―博多間を最速2時間1分で運行する。