「シンシン/SINGSING」演劇通じ人間らしさ取り戻す受刑者たち

「シンシン/SINGSING」の一場面(ⓒ2023 DIVINE FILM, LLC. All rights reserved.)

 演劇を通して自分の中の喜怒哀楽を解放し、人間らしさを取り戻していく受刑者たちの姿を描いたドラマ。
 米ニューヨークにある最重警備の「シンシン刑務所」。一部の受刑者たちは演劇を用いた更生プログラム(RTA)に取り組んでいる。活動の中心にいるのは、ディバインGと呼ばれるジョン・ホイットフィールド。無実の罪で長期間収監されているが、精力的に舞台に向き合っている。
 ある日、ディバイン・アイことクラレンス・マクリンがRTAに参加する。刑務所一の悪党として知られていたが、「リア王」を読み、そのせりふに感銘を受けたのだという。RTAグループは喜劇を上演することに。稽古は順調に始まるが、ディバイン・アイだけは、いらだちを隠せない。気になったディバインGは、声をかけるのだが…。
 俳優は演じるという行為の中で、自分の中に眠っている感情に触れざるを得ない。そして共演者と協力して舞台を作り上げ、自らの心を解放させていく。不遇な環境にあるディバインGや、孤独に生きてきたディバイン・アイが、自分の心と向き合い、仲間との友情を育んでいく姿を描き出す。
 RTAは、実在のシンシン刑務所で実践されている。主要キャストの多くは経験者から選ばれ、本人役を演じた。フィクションでありながらも、要所要所でドキュメンタリーのような生々しさを感じさせ、胸に迫ってくる。

 シネマ5で26日(土)~5月2日(金)の午後0時35分。26~28日は同7時半、29日~5月2日は同5時20分も上映する。(この日程以外も上映あり)

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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