大分市教委が大型文化財をデジタルアーカイブで公開 絵巻物など7種8件の画像を鮮明に

市デジタルアーカイブで公開している「府内藩校遊焉館絵図」

 【大分】大分市教委は、大型で資料館などでの展示が難しい文化財の絵馬、絵巻物を「市デジタルアーカイブ」で公開している。ウェブ上で高精細画像を見ることができ、郷土の歴史を身近に感じることができる。
 公開しているのは▽岡藩船三佐入港船絵馬(市指定)▽嘉永(かえい)井路絵図▽府内藩校遊焉(ゆうえん)館絵図(市指定)▽御城下絵図(同)▽杵築・府内間山水鳥瞰図巻▽細川韶邦(よしくに)公初御入部(ごにゅうぶ)御行列(ごぎょうれつ)画図▽由原(ゆすはら)八幡宮縁起絵巻上巻・下巻(県指定)―の計7種8件。スペシャルコンテンツ「高精細でみるおおいたの古絵図」から閲覧できる。
 「細川韶邦公―」は万延元(1860)年に家督を相続後、初めて国元の熊本に入る11代藩主一行の行列を描いている。横35メートル、縦30センチの絵図に総勢800人を超える従者が丁寧に描かれ、参勤交代の様子がよく分かる。「府内藩校―」(縦2・15メートル、横3・31メートル)は江戸時代末期の藩校での講義や剣道など文武に励む藩士の姿が見て取れる。
 いずれも高精細のデジタル画像で、人物の表情や服装の色彩まで拡大して鮮明に読み解ける。解説ポイントをクリックすると内容をより詳しく知ることができる。事業費は約180万円。
 文化財課は「これまで資料の一部を展示することはあっても全体を見られる機会は少なかった。魅力ある文化資源を知ってもらえるよう、今後もコンテンツを充実させていきたい」と話している。

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