【津久見】津久見市内の災害に関する情報をまとめた「市総合防災マップ」が完成した。市民向けの冊子版と、外出時にも活用できるウェブ版を作成。有事の際に必要な情報を、いつでもどこでも誰でも入手できる環境を作り、防災力の強化を図る。
冊子はカラーB4判で73ページ。「津波・高潮」「土砂災害・洪水」のハザードマップを統合したほか、災害発生時の行動マニュアルや備蓄品チェックリスト、緊急避難場所の一覧などを掲載した。9千部作製し、市内全戸と高齢者や障害者、子どもといった要配慮者が利用する施設などに配布する。
ウェブ版は土地勘のない市外在住の通学・通勤者らにも情報を行き届きやすくする目的で作成。スマートフォンなどで専用QRコードを読み込むと、津波浸水想定区域や最寄りの避難場所を確認できる市独自の仕組みを導入した。
3月下旬、市内のつくみん公園にQRコードを表示したパネル(A2判)を初めて設置。石川正史市長と県内最年少防災士の植田太陽さん(13)が園内にある「コンテナ293号」の入り口近くに取り付けた。
パネルは今後、市内の公共・商業施設など約50カ所に順次設ける予定。市のホームページからもQRコードにアクセスできる。
石川市長は「日常生活の中で気軽に防災マップに触れる機会を作り、避難経路などを意識してもらうきっかけになれば」と話した。