「友好の証し」モンゴル・アルハンガイ県が九重町にゲル贈る 3基、キャンプ場で活用へ

モンゴル・アルハンガイ県から贈られ、コンサート会場に設営されたゲル=九重町後野上の九重文化センター

 【九重】九重町は、交流促進の覚書を交わしているモンゴル・アルハンガイ県から同国伝統の移動式住宅「ゲル」の寄贈を受けた。町内のキャンプ場で宿泊施設として活用する予定。本年度は高校生を同国に派遣する事業にも取り組むことにしており、観光や教育分野でのさらなる交流促進を目指す。
 日本とモンゴルの外交関係樹立50周年に合わせ、町と同県ツェンヘル郡は2023年9月に覚書を締結。同12月には同県からの訪問団を受け入れた。ゲルは「友好の証しに贈りたい」と連絡があり、今年3月に3基が届いた。
 3月下旬に九重文化センターであったモンゴルの音楽や舞踊を披露する「風と大地のコンサート」冒頭、贈呈式があった。同県のツェレンナドミド知事が日野康志町長に目録を手渡し、「再び九重に来ることができてうれしい。さらに交流を深めていきましょう」と述べた。
 コンサート会場には寄贈されたゲルを設営して展示。立命館アジア太平洋大(別府市)のモンゴル人留学生が作った郷土料理も来場者に振る舞われた。
 町は本年度当初予算にモンゴルとの交流事業として約190万円を計上。高校のない同町のまちづくりに町内在住の高校生に参画してもらう町教委の「ここのえ夢高校」の生徒数人を派遣し、現地の子どもたちと交流する計画だ。
 日野町長は「往来を重ねる中で絆が強くなったと実感している。交流の基本は人。高校生の訪問が、さまざまな分野で交流がさらに深まるきっかけになってほしい」と期待を寄せた。

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