「つぶらなカボス」ベトナムに本格輸出へ 現地の貿易会社などと販売契約、シリーズ年間60万本を目標

つぶらなカボスで乾杯。(左から)大塚修司社長、ブ・ティ・ガー会長、星美和子代表取締役=9日、別府市

 カボス果汁を使った飲料「つぶらなカボス」を製造するジェイエイフーズおおいた(杵築市、大塚修司社長)は、ベトナムへの本格輸出を始める。9日、現地の貿易会社などと独占販売契約を締結した。カボスを中心とした「つぶらなシリーズ」など6商品を、年間60万本販売することを目指している。多くの人に飲んでもらって知名度を高め、海外販路を広げる弾みにしたい考え。
 別府市内のホテルで覚書の調印式があった。大塚社長、商社フォスター(埼玉県)の星美和子代表取締役、ベトナムの貿易会社エコフルーツ輸出入のブ・ティ・ガー会長が出席。覚書にサインし、つぶらなカボスで乾杯した。契約期間は1年間。
 商品はベトナムと接点があるフォスターを介して輸出し、エコフルーツが現地のスーパーマーケットやデパートに卸す。昨年9月からの試験販売で手応えがあったため、今月から本格的に市場参入する。
 契約はフォスターの強い働きかけで実現した。星代表取締役は郵便局のカタログ販売でつぶらなカボスを偶然見つけたという。「ネットで注文し、果実そのもののおいしさに感動した。ベトナムの人にも飲んでほしかった」と説明した。
 エコフルーツは、多くの日本の食品企業と独占契約を結んでおり、ノウハウがある。ガー会長は「高品質で健康に良い商品をベトナムに定着させたい」と述べた。
 ジェイエイフーズおおいたによると、つぶらなシリーズ(1缶190グラム入り)はほかにミカン、ブドウ、リンゴ、モモがある。果肉やアロエの葉肉入りで食感も楽しめるのが特徴。これまで中国や台湾などに一時的に輸出することはあったが、特定の国に継続的な販路ができたのは初めてという。
 大塚社長は「ベトナムに大分県の農産物をアピールする良い機会。好評であれば、他国への挑戦も検討したい」と話した。

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