滝廉太郎の生涯を朗読や芝居、歌でたどる 13日、竹田市出身の俳優古荘勝代さんらが舞台

「わが心の荒城の月」に出演する古荘勝代さん(左)と堀初音さん=竹田市玉来の市総合文化ホール

 【竹田】竹田市出身の俳優古荘勝代さん(81)=福岡市=らが13日、竹田市玉来の市総合文化ホール(グランツたけた)で舞台「わが心の荒城の月」を上演する。少年時代を竹田で過ごした音楽家滝廉太郎(1879~1903年)の生涯を朗読、芝居、歌でたどる。古荘さんは「古里を離れていても滝廉太郎様の歌が元気づけてくれた。市民にずっと歌い継いでほしい」との思いを込める。
 古荘さんは市内小川の出身。竹田高を卒業し、別府市でバスガイドを3年ほど経験。結婚し、福岡市に移り住んだ。60歳で会社を退職した後、新聞で芸能事務所の俳優募集の広告を発見。高校時代に演劇をした記憶がよみがえった。応募し、合格した。
 舞台、テレビドラマ、テレビCMなどで活動してきたが、80歳を機に引退を考えていることを所属事務所に説明。廉太郎を題材にした小説の朗読をしようと考えていたところ、事務所代表者の提案を受け、里帰り公演をすることになった。
 舞台は午前10時半と午後2時の2回上演する。チケットは2千円(税込み)。
 古荘さんや事務所代表者らの呼びかけに応じた俳優、歌手、タレント、モデルら17人が出演する。芝居や歌とともに、古荘さんの語りが時代背景などを伝える。廉太郎の23歳10カ月という人生の歩みを振り返る。
 舞台には竹田市玉来出身の俳優堀初音さん(31)=福岡市=も出演。地元で演じるのは古荘さんとともに初めてで「うれしいし縁を感じている」と話した。竹田混声合唱団も登場する。
 古荘さんは古里について「城下町は厳かな町並みが残り続けており、帰ってきたなと実感する。岡城跡から周囲の風景を眺めていると元気が出る」という。同級生らの後押しも受けながら、最後の舞台に臨む。
 チケットはグランツたけたで扱っている。問い合わせは実行委員の堀智美さん(090-3732-0790)。

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