学習アドバイスのコーナーはQ&A方式でお届けします。大学受験生向けは、英進館天神本館高等部本部(福岡市)の神田岳彦講師が、受験生や保護者の質問に答えます。
■授業を大事にする意識を高めて
Q.4月から3年生になります。いよいよ受験です。心構えや、春休みの過ごし方を教えてください。
A.これまで以上に授業を大事にする意識を高めてください。授業が終わった直後や自宅で復習する際に、学んだ内容を自分で説明できるかどうかが、ちゃんと身に付いたかどうかを判断する基準です。
「後で質問に行けばいい」という考えの人が多いですが、3年生の1学期は部活動や学校行事が忙しく、実はそんなに時間がありません。一生懸命に授業を聞いて、自分で説明できるかやってみて、うまくできない場合に学校や塾の先生に質問に行きましょう。
毎年、入試本番が迫ると多くの生徒がたくさんの質問を持ってきます。ようやく「自分でうまく説明できない」と認識するようになるからでしょう。もっと早くからこの行動を取ってほしいと思います。
質問に行く前に、声に出したり手で書いたりして、時間をかけて自分で覚え込む作業をしてください。一つの単元の範囲から出される問題は自分で解決できるものが多いです。
■過去の入試問題に挑戦してみる
春休みには過去の入試問題に挑戦することをお勧めします。この時期に「入試本番でこういうことを問われる」「これくらいの量の問題が出る」ということを知っておくのは必要な経験です。本番でどんな力が求められるかが分かれば、それに向けて準備できます。
まずは大学入学共通テストの英語、国語、数学の3科目にチャレンジしてみましょう。理科や地歴・公民は3年生で学ぶ範囲からも出題されるので、解けない問題もあると思いますが、これまでに学んだ内容でどれくらい点が取れるかが分かります。「3年生になるとこんな問題が出るんだ」と分かれば、4月からの授業に臨む気持ちも変わってきます。
現在は「推薦」と呼ばれる入試で大学に進学する人が増えています。出願に必要な書類に記載される評定平均値は、3年生の1学期までの成績を基に算出されます。1学期の中間テストや期末テストに向けて、春休みに苦手な科目の勉強に力を入れましょう。まずは学年末テストのやり直しを徹底してください。4月以降に向けて、良い準備ができると思います。