日出町が御茶屋「襟江亭」解体保存へ 25年度着工へ協議「参勤交代の貴重な建築」

日出町が解体保存を計画している御茶屋「襟江亭」=日出町大神

 【日出】老朽化による倒壊が懸念される旧日出藩の御茶屋「襟江亭(きんこうてい)」(日出町大神)を解体保存するため、町は2025年度から工事に着手する方向で協議を進めている。開会中の定例町議会に関連費(3030万4千円)を盛り込んだ予算案を提出した。町は「参勤交代に関係する極めて貴重な建築遺構。適切に保存し、再建につなげたい」と説明する。
 江戸前期の1667年、日出藩3代藩主の木下俊長の命で建てられた。参勤交代の際、帆船の出航に適した風が吹くまでの待機所として使用された。町教委社会教育課によると、九州に御茶屋は他に2カ所現存し、いずれも江戸後期に造られたという。
 350年以上を経て、柱や梁(はり)などが腐食するなど傷みが目立つ。町は所有者らと保存に向けて話し合いを重ねてきた。昨年12月下旬に母屋部分を町有形文化財に指定。1月初めには所有者から母屋の寄付を受けた。
 解体保存は、歴史的建造物の修復を手がけてきた日田市のY・O設計(養父信義代表)に委託し、約2年かけて進める計画。建物の現状を図面や写真で記録し、部材を丁寧に取り外して解体する。部材は町内の建物内に保管する。
 「当時の工法を知る貴重な手掛かりになる」として、建物の土台に据えられた礎石を併せて調査する考え。門や塀、石垣の保存方法についても協議を続ける。
 再建の場所や時期は未定。建物内を見学できるようにするなど、観光スポットとして活用することも目指す。同課は「地域を活性化させる資源として位置付け、次代に継承したい」と力を込めた。

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