県内の小中高生が作詞・作曲・歌唱を手がけた大分応援ソング「boon!」(ブーン)が完成した。昨年秋に開かれた第26回県民芸術文化祭の共催行事として企画。主催したNPO団体、OMAP(仲谷由香代表)のサイトで楽曲を公開した。誰でも無料で使用でき、大分県のPRに広く活用してもらいたい考えだ。
タイトルの「boon」は英語で恩恵や恵みを指す言葉。歌詞には大分の温泉や美しい自然、変わりゆく町の景色を盛り込み、「ここで笑い合えば あたたかくてみたされてく」などと元気な歌声を響かせている。
楽曲はDTM(デスクトップミュージック=パソコンを使った音楽制作)。民族楽器の音を多く用い、「世界の中の大分」を感じさせる一曲に仕上げた。
昨年8月から11月にかけて開催されたワークショップ(全5回)には12人が参加。曲を作るのが初めてだという子どもも多かったという。大分市内のDTMスクールで講師を務めるシンガー・ソングライターの福田詠一郎さんにリズムやハーモニー、作詞について教わりながら制作。12月にスタジオで収録した。
主旋律の作曲を担当した藤原昇大さん(18)=芸術緑丘高3年=は「年下の子どもたちと熱中しながら曲を作り上げていくのは新鮮で楽しかった。大分をPRするために伝わりやすさが大事だと考えていたので、複雑になり過ぎず耳に残りやすいメロディーを心がけた」と話した。
楽曲は商用も含めて無料で使用を認めている。OMAPのホームページから音源や楽譜をダウンロードできる。日本文理大情報メディア学科の学生たちが制作したミュージックビデオも、ユーチューブで配信している。
OMAPの仲谷代表は「学校や観光地、商店などで活用してもらい、子どもたちや来県した外国人などに親しんでもらえれば」と期待を述べた。