「雪子 a.k.a.」ラップを通じ自分と向き合う教諭

「雪子 a.k.a.」の一場面(ⓒ2024「雪子 a.k.a.」製作委員会)

 29歳の小学校教諭が、ラップを通して自分と向き合う姿を描いたドラマ。
 雪子(山下リオ)は、自分の思いを伝えることを避けてしまう性格。児童や保護者、恋人の広大(渡辺大知)に対してすら本音を口にできず、人生について漠然とした不安を抱える。
 そんな彼女にとって、仕事後に、公園で仲間とフリースタイル(即興)のラップを楽しむ時だけが、自分をさらけ出す貴重な時間。「MCサマー」と名乗り、うまくいかない日常のモヤモヤをリズムに乗せる。
 ある日、一対一のラップバトルに参加することに。弱音しか歌詞に盛り込めない雪子に対して、対戦者のアザミ(椿)は、ラップの中で「あんたそれ本音? 迷ってんだよね。そんなやつ教師としてどうなん」と手厳しい言葉を放つが…。
 ラップバトルでは、即興で自分の言葉を伝えなければ、あっという間に負かされてしまう。自己主張もできず、日々の愚痴を吐き出すようだった雪子のラップは、どのような歌詞に成長していくのか。そして、教師として、どのように成長していくのか。本音を口にすることの苦手な人が多い日本人。だからこそ、共感できる一作だ。
 歌唱の中で精神的な変化を細かに表現している山下の演技も要チェック。監督を大分大卒の草場尚也が務めている。

 シネマ5で3月8日(土)~14日(金)の午後4時50分。8日の上映終了後に、草場監督、浜本昌宏助監督によるトークショーがある。

 ◇ ◇ ◇

 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

最新記事
臼杵市安養寺の「朝鮮日々記」、国の重要文化財に指定へ 文化審議会が答申
大人も夢中!「ハーモニーランド」開園35周年に キティと記念撮影や心躍るショーも
別府短編映画制作プロジェクト「記者の春休み」撮影が終了 主演の青柳「出来上がりが楽しみ」
別府短編映画「記者の春休み」監督と出演者に聞く 青柳「ロードムービーのよう」
「ブルームーン」嫉妬や孤独…複雑な心境を描く シネマ5bisで28日から上映