サッカーJ2の大分トリニータはリーグ第1節最終日の16日、大分市のクラサスドーム大分で札幌と対戦し、2―0で勝利した。開幕戦を白星で飾り、1万4500人余りの観客を沸かせた。
大分は新加入選手が躍動した。後半28分にFW有馬幸太郎が先制。39分には大卒ルーキーのFW有働夢叶がプロ初ゴールを挙げ、突き放した。
16年ぶりに復帰した元日本代表のMF清武弘嗣は終了間際に途中出場し、大歓声を集めた。
リーグ第2節の23日はホームでいわきと戦い、2連勝を目指す。
【大分2―0札幌評】大分は後半に2点を奪い、今季リーグ初戦を白星で飾った。
前半はボール支配で上回られたものの、徐々に敵陣深くまで攻め込んだ。GK浜田の好セーブもあり、0―0で折り返した。
後半はカウンターから好機を築いた。28分、ロングスローからの混戦でFW有馬が右足を振り抜いた。39分にもFW有働が決めて勝利をたぐり寄せた。
■片野坂監督「戦術を遂行」
16位に沈んだ昨季の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような快勝に、片野坂知宏監督は「選手が最後まで集中を切らさず、戦術を遂行してくれた。最高のスタート」と喜びをかみしめた。
監督が代わったばかりの札幌と完成度で差を示した。「昨季は終盤に残留争いをする中で勝ち点にこだわり始め、その頃から積み上げた部分が出せた。戦術を合わせる大切さも共有し、選手が信じてくれたのも大きい」
今季はキャンプ前から各選手の役割を明確化。試合形式の練習で主力組に細かく指示を送り、組織としての力を養ってきたことも奏功した。
長いシーズンは始まったばかり。指揮官は「競争の中で選手層を厚くし、しっかりと積み上げを図っていきたい」と足元を見据えた。
大分2―0札幌
0―0
2―0
▽得点者【分】有馬(後28分)、有働(後39分)