「アーサーズ・ウイスキー」魔法の酒で20代の若さに変貌

「アーサーズ・ウイスキー」の一場面(ⓒAW Movie Production Ltd 2024)

 人生の終盤に差しかかった時、もし若返ることのできる魔法の酒と出合ったら―。仲良しの女性3人組が体験する不思議な出来事を描いたコメディー。
 嵐の夜、発明好きのアーサーが雷に打たれて命を落とした。葬儀を終えた妻のジョーンは、友人のリンダやスーザンとともに、アーサーが研究に使っていた納屋を掃除し、ウイスキーの入った瓶を発見する。3人はジョーンの家で酒を味見し、そのままぐっすり。だが、翌朝、目を覚ました3人はびっくり。高齢だった彼女たちの姿は、20代の若さに変貌していたのだ…。
 はつらつとした体を手に入れた3人は思いつくままに「やりたかったこと」を実践。クラブに繰り出したり、若いイケメンとの恋愛を楽しんだり。だが若返りの効果は一時的。ドタバタ劇を演じながらも、人生を振り返り、ありのままの自分を見つめ直していく。彼女たちの姿から年齢や肉体の衰えに左右されない「若さ」を感じるはずだ。
 リンダ役のダイアン・キートンをはじめ、パトリシア・ホッジやルルなど、人生の酸いも甘いも知る出演陣が見せる、はじけた演技が小気味よい。
 また、英国バンド、カルチャー・クラブのボーイ・ジョージが本人役で出演。往年のヒット曲「カーマは気まぐれ」を披露しているのも印象的。軽快な歌声は健在で、1980年代洋楽ファンは当時を思い出して、ジョーンたちと一緒に「若返る」ことができるかも?

 シネマ5bisで22日(土)~28日(金)の午前10時20分、午後5時20分。(この日程以外も上映あり)

 別府市の別府ブルーバード劇場、豊後高田市の玉津東天紅でも上映予定。

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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