学習アドバイスのコーナーはQ&A方式でお届けしています。高校受験生向けは、能開センター大分本部(大分市)の三ツ股新吾講師が担当。受験生や保護者の質問に答えます。
■受験日の状況を振り返り、改善を
Q.私立特奨入試の結果や反省など、どのように次の試験につなげるとよいですか
A.試験問題は持ち帰れますが、解答用紙は返却されません。模範解答は学校が入手していることが多いです。解き直してみると、点が取れなかったところはある程度分かるでしょう。
県立高を第一志望に考えているなら、私立の結果は現状の学力の確認という位置付けです。合否は自宅に、得点は学校にそれぞれ届きます。自分の点数と平均点との開きなどの情報を基に学校で面談をして、今後の県立受験校を決めていきます。同じ高校を目指している他の生徒と比べたときに、どの科目で優位なのか、逆にどの科目が足りないのかなどが分かります。県立受験までの学習材料にできるでしょう。
受験当日、朝に家を出るところから試験時間が終わるまでに、力を発揮できる状況だったかどうかを振り返ってみることも大事です。「教室内が暑かったので服の着脱の調整が必要だった」「飲料が少なかった」などの細かいことでも気になったことは思い出すと良いです。そのことは体調に影響したり、集中力を欠いたりすることにつながってしまうので、次の試験で改善しましょう。
■これまでの勉強の仕方を崩さずに
Q.県立入試に向けて、これからの学習や進路選択について教えてください
A.私立の結果を受けて、科目によっては力の入れ方を変える必要が出てくるかもしれません。ただ、自信のないところを一つずつつぶすように取り組みましょう。基礎問題や暗記のルーティンなど、基本的にはこれまでやってきた勉強の仕方を崩さずに続けましょう。
思ったような結果が出なかった場合に、動揺して勉強の仕方をがらっと変えたり、慌てて志望校を変えたりすることは、必ずしも正しい判断とは限りません。まずは実力が出し切れなかった原因を考えましょう。一人で考えたり、親子間で焦って結論を出したりするのではなく、学校の先生からアドバイスを受けてください。実力を出し切れば合格圏内に入れるのかどうか一緒に考えましょう。
テスト本番では緊張しすぎるのもよくありません。「普段通りに解く」ことができるように、やれることは本番までにやり切って入試に臨みましょう。「これだけやって出た結果なら仕方ない」と思えるほど、最後まで努力する心構えで頑張りましょう。