危険運転見直しの留意点まとめた要望書、遺族団体が法相に提出

鈴木馨祐法相(右から3人目)に要望書を手渡す佐藤悦子共同代表(同4人目)ら=31日、法務省

 国東市武蔵町の佐藤悦子さん(73)が共同代表を務める「飲酒・ひき逃げ事犯に厳罰を求める遺族・関係者全国連絡協議会」は31日、危険運転致死傷罪の見直しで留意するべき点をまとめた要望書を鈴木馨祐法相に提出した。
 2月10日に自動車運転処罰法の改正が法制審議会(法相の諮問機関)に諮問され、議論が本格化するのを前に、佐藤さんら飲酒事故の遺族9人が法務省を訪れた。
 2003年に次男を亡くした佐藤さんが鈴木法相に要望書を手渡し、「家族の命を失う経験をした者だから言えることがある。議論を尽くしてほしい」と伝えた。
 鈴木法相は「皆さまの活動に敬意を表す。思いを受け止め、検討していく」と応じ、非公開で意見を交わした。
 法務省は適用要件を明確にするため、「呼気1リットル中○ミリグラム以上」「法定速度の○倍以上」といった数値を処罰基準に取り入れる方向で考えている。
 要望書は、加害ドライバーが体内のアルコール濃度を下げる目的で、被害者を救護せずに逃走する恐れがあると指摘。「数値が基準を下回っただけで、危険運転の適用を前提とした捜査をしてもらえなくなる懸念がある」とも訴えた。

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