佐伯市、認知症高齢者に見守り二次元コードシール 読み取ると家族に連絡、早期保護へ

佐伯市が認知症の高齢者らに配布する「見守り二次元コードシール」。スマートフォンで読み込むと、保護者と連絡を取ることができる=佐伯市

 【佐伯】佐伯市は今月から、認知症の高齢者らに「見守り二次元コードシール」を配布する。行方不明になった場合、発見者がスマートフォンを通してコードを読み取ることで家族と情報のやりとりができる仕組みで、早期発見・保護につなげる。
 二次元コードが印刷されたシールは縦2・5センチ、横5センチ。認知症の高齢者や障害者の情報を関係機関で共有する「市SOSネットワーク」の登録者(昨年末時点で66人)を対象に配る。
 アイロン圧着タイプのラベルが20枚、暗所で光る蓄光タイプが10枚で、配布は初回のみ無償。衣服やバッグなどに貼り付けて使用する。
 二次元コードにはあらかじめ登録者のニックネーム、持病の有無、保護する際の注意点などを記録。発見者がスマートフォンで内容を読み取ると、同時に家族などの保護者に向けて自動でメールが送られる。
 その後、双方がインターネット上の伝言板を通じて登録者の保護までやりとりができ、個人情報は特定されない。
 市によると、二次元コードを使った同様の取り組みは県内5番目。警察などを経由せず、直接家族に通知されるシステムは同市が初めてという。
 シールの配布を希望する人は「市SOSネットワーク事業登録届」に必要事項を記入し、市高齢者福祉課に提出する。
 同課は「認知症になっても地域で安心して過ごせるよう、本人の安全確保と介護負担軽減に役立てる。ぜひ利用してほしい」と話した。

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