【臼杵】ディーゼル発電機などを製造するオオツカデイゼル(大分市、松尾重朗社長)は、臼杵市佐志生の旧豊洋中跡地に「臼杵第二工場」を設置する計画を示した。跡地の敷地・建物は市が所有。今後、市議会の承認を経て、売買契約を交わす。
同社は1902年に同市下ノ江で創業し、船舶用ディーゼルエンジンの製造、メンテナンスを手がける。近年はこれまで培った技術を生かし、非常用発電機を製造するなど事業を拡大している。
今回の計画は本社工場(大分市西新地)の機能を段階的に移転し、臼杵工場(臼杵市下ノ江)との連携や利便性の向上を図るため、新工場を建設することにしたという。
建設予定地の旧豊洋中は2017年3月に閉校し、敷地面積約1万1千平方メートル。同社によると、第1期計画として、非常用発電機、排水機場用排水ポンプ、消火ポンプの製造や、各種エンジンを整備する工場を建設する。1年半以内の操業開始を目指す。
2期は第二工場の増設、3期では本社機能の完全集約―を掲げている。
15日、市役所で工場立地に関する協定の締結式があった。市と同社の関係者が出席し、▽公害の防止に万全を期する▽操業に伴う資材、原材料などはできる限り地元を優先する▽市民の優先的な雇用に努める―などの内容を確認した。
協定書に署名した松尾社長は「中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しているが、長い歴史の中で培ってきた技術を生かし、日本に欠かせない製品をどんどん作っていきたい」と話した。