「型破りな教室」学ぶ喜びを知っていく子どもたち

「型破りな教室」の一場面(ⓒPantelion 2.0, LLC)

 治安が悪い環境で育ち、将来に希望を抱いていなかった子どもたちを相手に「興味を持ったことを教える」という教育法に挑戦する教師の奮闘を描いたドラマ。2011年にメキシコで実際に起こった出来事をベースに製作した作品で、本国で300万人を動員。23年にはサンダンス映画祭で、映画祭観客賞を受賞した。
 米国との国境に面しているメキシコ、タマウリパス州のマタモロス。街中はたびたび銃声が響き、殺人事件や麻薬の密売が横行している。「罰の学校」の異名を持つホセ・ウルビナ・ロペス小の子どもたちは学力が低く、6年生の半分以上が卒業すら危うい。国内の子どもたちが受ける試験では最下位。
 そんな中、赴任してきた元中学教師のフアレスは、ちょっと変わった男。試験で高得点を取るためのカリキュラム通りの教え方をせず、児童たちに「学ぶ内容は、君たちに任せよう」と投げかける。子どもたちは戸惑いながらも、やがておのおのが算数や理科、哲学など学びたいテーマを見つけ、みんなで学んでいくのだが…。
 探究心を刺激され、自由に学ぶことの喜びを知っていく子どもたち。だが、貧困や家族の世話といった過酷な現実が、彼らの前に立ちふさがる。劣悪な環境に振り回されながらも、学校に行こうとする児童たちの姿は深く胸に響く。いま一度「学ぶこと」の意味を考えてみたくなる一作だ。

 シネマ5bisで25日(土)~31日(金)の午後0時25分、同5時20分。(この日程以外も上映あり)

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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