ハウスで栽培した県産のデコポンと、温州系ミカンとオレンジを掛け合わせた「美娘(みこ)」の初競り式が21日、大分市豊海の市公設地方卸売市場であった。主要産地の杵築市から約2・3トンが届き、生産者らが甘くてジューシーな冬の味覚をPRした。
県柑橘(かんきつ)研究会の木村房雄会長(74)は「今年は猛暑で作るのに苦労した。色づきが遅れたものの、中身は自信が持てる仕上がり。年末の贈答用に使ってもらいたい」と話した。
初競りの最高値は▽デコポン3キロ箱 3万5千円▽美娘2・5キロ箱 2万5千円―で、昨年と同じだった。1キロ当たりの平均はデコポン1168円、美娘1397円だった。
JA全農おおいたによると、デコポンは杵築、佐伯、津久見各市の計2・08ヘクタールで栽培されている。美娘は杵築市の2ヘクタール。本年度はデコポン90トン、美娘80トンの生産を見込んでいる。県内を中心に関東や関西、九州の市場にも出荷するという。