「国体」から名称を変えて初となる国民スポーツ大会が5日、佐賀市のSAGAサンライズパーク陸上競技場で開幕した。総合開会式では「チーム大分」の選手団も堂々と入場行進し、全国に「おんせん県おおいた」をアピールした。
式典参加は人数制限があり、代表してフェンシングとボウリングの選手ら約40人が臨んだ。国体の歴史を尊重し、青森国体(1977年)以降に実施した開催都道府県順に入場。2008年に2巡目を終えた大分は旗手の河野拓海(豊府高3年)を先頭に32番目で場内を半周した。
県勢はこの日、4競技に臨んだ。競技点に反映されないアーチェリーの個人で、県勢は成年女子の朝久野奈波(近畿大)が1位、園田稚(早稲田大)が2位に入るなど3人が入賞した。
15日までの期間中、主日程の25競技に臨み、2年連続の天皇杯総合得点1000点を目指す。
■旗手務めた河野「全て出し切りたい」
チーム大分の旗手を務めたのはフェンシング少年男子の河野拓海(豊府高3年)。「県代表として堂々と胸を張りたい」と話していた通りに大役を果たした。
滝尾小3年時に友人の勧めで競技を始めた。「一瞬の勝負」に魅了され、のめり込んだ。瞬発力を生かした鋭い踏み込みで、攻撃力に磨きをかけてきた。
今大会で競技生活に区切りを付け、大学受験に専念する。入賞(8強入り)が目標で、「これまで培ってきたものを全て出し切り、最高のラストを飾りたい」と意気込んだ。
■ガンバロー三唱で士気高める
総合開会式を前に、現地で選手団の激励会があった。
式典に臨むフェンシング、ボウリングの監督や選手のほか、本部役員ら約50人が集結。麻生益直団長(県スポーツ協会長)のあいさつの後、佐藤樹一郎知事が「大分の誇りを胸に、日頃の成果を存分に発揮して頑張ってほしい」と激励した。井上明夫県議会副議長らも選手団の背中を押した。
佐保宏二総監督(県教委体育保健課長)が「チャレンジし、ネバーギブアップの精神で戦い抜く」と決意表明。山田雅文副団長(県教育長)の発声でガンバローを三唱して士気を高めた。