大分県高校野球選手権、明豊が2季ぶり15度目の頂点

優勝した明豊の選手たち=別大興産スタジアム

 第146回県高校野球選手権最終日は2日、大分市の別大興産スタジアムで決勝があった。明豊が8―4で翔青を下し、2季ぶり15度目の頂点に立った。

 ▽決勝
翔青
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明豊

 【評】明豊が小刻みに加点し、翔青の追い上げを振り切った。
 明豊は二回、辻田のスクイズで先制し、四回に2点を挙げた。六回は小城の適時二塁打などで3点を加え、八回は下位打線の3連打でダメ押しした。先発の寺本は九回途中まで投げ、自責点3でまとめた。
 翔青は八回に2点を返した。九回も満塁の好機を築いたが、2点を加えるにとどまった。

■明豊、好機を確実にものに
 チャンスを確実にものにする勝負強さを発揮した明豊が、新チームとなって初のタイトルを獲得した。加来航志郎主将(2年)は「先制点を取れたことは良かったが、終盤のエラーやミスは自分たちの甘さが出た」と喜びは控えめだった。
 総合力は今季もハイレベルであることをしっかりと示した。二回はスクイズで着実に先制。四回に下位の岡田晴樹(同)が右越えに運ぶ適時三塁打などで2点を加えると、六回と八回は集中打を浴びせて突き放した。
 持ち味の果敢な走塁や堅実な守備は光ったものの、明豊らしくないミスが目についた。夏の甲子園に出場し、始動が遅れたことによる実戦不足は否めず、川崎絢平監督は「今のままじゃ厳しい。次の大会までの時間がない中で、1分、1秒、1球も無駄にはできない」とナインを鼓舞する。
 約2週間後に迫る九州地区大会県予選は、2年連続のセンバツ出場に向けた第一関門となる。中盤まで快投を披露した左腕の寺本悠真(同)は「最後までしっかり抑える力をつけて臨みたい」と決意を込めた。

■翔青、終盤の猛追及ばず
 翔青は終盤に安打を集めて猛追したが、及ばなかった。柴田誠監督は翔青として初の決勝進出に手応えをつかみつつ、「エンジンがかかるのが遅過ぎた。総合力がまだまだ」と課題を口にした。
 打線は五回まで7三振、無安打に抑え込まれた。選手間で「三振を恐れず積極的に振ろう」と声をかけ合った。相手投手に疲れが見え始めた八、九回に反撃したが、失点が大き過ぎた。
 佐藤広庸主将(2年)は「決勝の舞台を経験できたことが大きい。序盤から流れをつくれるようにしたい」と九州地区大会県予選を見据えた。

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