大分市消防局の渡辺さんが100キロマラソン世界大会へ 12月開催「自分らしく走る」

トレーニングに励む渡辺智也さん。「ゴールした時の達成感がウルトラマラソンの魅力」=大分市西浜のジェイリーススタジアム

 【大分】6月30日に北海道で開かれた「第39回サロマ湖100キロウルトラマラソン」で、大分市消防局職員の渡辺智也さん(30)が6時間14分57秒で2位となり、日本代表として12月にインドで開催予定の世界選手権への出場を決めた。渡辺さんは「海外のレースは初めて。経験を積んだ選手が集まるので自分らしく走りたい」と意欲を燃やしている。
 「サロマ湖―」は、マラソン(42・195キロ)より長い距離を走るウルトラマラソンとして初めて日本陸連に公認されたランナー憧れの大会。今年は100キロと50キロの両部に計3501人が出場した。
 比較的平たんなコースを走るため記録が出やすいとされるが、当日の最高気温は30度超え。100キロの部に出場した3026人のうち、完走したのは1764人で完走率は58%だった。
 渡辺さんは昨年に続き2度目の挑戦。県出身の安部友恵さんが同大会で出した世界女子最高記録(6時間33分11秒)を目標に出勤前や後に別大国道を20~30キロ走り、休日は高崎山や霊山、本宮山で筋力や持久力を鍛えた。
 序盤からハイペースで進む先頭集団に食らいつき、50キロ地点では2位。その後、ペースが落ち、順位を落とし、歩いてしまおうと思ったが、前に進むしかないと自分を奮い立たせた。80キロ地点で巻き返し、昨年の自己記録を50分以上縮めてゴールした。
 別府市出身で鶴見小6年の時、姉の影響で地元の陸上教室に入った。青山中陸上部では全国中学校駅伝大会に出場。大分西高、久留米大の陸上部で活躍し、現在は大分市中央消防署西大分出張所に勤務しながら、別府大分毎日マラソンや東京マラソンなどに出場している。
 渡辺さんは「取りえのない自分が陸上と出合い、人生が変わった。輝ける場所を見つけられたのは恩師や仲間のおかげ。これからも自己ベストの更新を目標に走り続けたい」と話している。

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