「めくらやなぎと眠る女」村上春樹作品初のアニメ映画化

「めくらやなぎと眠る女」の一場面(ⓒ2022 Cinema Defacto - Miyu Prodcutions - Doghouse Films - 9402-9238 Quebec inc. (micro_scope - Prodcutions l’unite centrale) - An Origianl Pictures - Studio Ma - Arte France Cinema - Auvergne-Rhone-Alpes Cinema)

 村上春樹作品を初のアニメーション映画化。短編「かえるくん、東京を救う」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」など6作を、作曲家や画家としても活躍するアーティスト、ピエール・フォルデスが独創的なタッチでまとめ上げた。
 2011年、東日本大震災が発生して数日後の物語。銀行員の小村は妻のキョウコに失踪され、ぼうぜんとする。1週間の休暇を取った彼は、仕事仲間の佐々木から一つの小箱を北海道に運んでほしいと頼まれる。
 一方、小村の同僚、片桐が帰宅すると、「かえるくん」と名乗る巨大なカエルが待ち構えていた。かえるくんの話によると、東京の地下深くにすむ「みみずくん」が暴れ、1週間後に巨大地震が発生するというのだが…。
 実際に俳優が演じた映像から、絵に起こすという手法で製作。リアリティーたっぷりに立ち回るキャラクターと、幻想的な映像表現がかみ合っており、村上作品のエッセンスが色濃く詰まったハルキストにもお薦めの一作になっている。
 日本語吹き替え版の演出は「淵に立つ」「LOVE LIFE」の深田晃司監督が担当。磯村勇斗、玄理、塚本晋也、古舘寛治らが声優を務めている。

 シネマ5で17日(土)~23日(金)の午後1時5分。17~19日は同7時45分も上映。17~20日は日本語吹き替え版、21~23日は英語版。

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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