燃えさかる火柱を背にダイブ 国東市安岐町で「川舟祭」

炎を背に威勢よく川へ飛び込む男衆=国東市安岐町

 【国東】国東市安岐町下原の住吉神社に伝わる夏越(なごし)行事「川舟祭」(市指定無形民俗文化財)が3日、町内の安岐川河口一帯であった。メインの川舟御神幸(しんこう)では火柱を上げる舟から男衆が威勢良く水中に飛び込み、川岸から見守る大勢の見物客を魅了した。
 午後7時過ぎ、篝火(かがりび)舟がちょうちんをともした飾り舟を従えて安岐漁港を出発。河口に姿を現すと、周囲は厳かなムードになった。
 さらし姿の男衆が火に油を注ぎ、火柱を大きくした。燃えさかる炎を背に川へ飛び込むと、大きな歓声が上がった。
 祭りは1815年、当時の港町の船主や商人が海上安全と商売繁盛を祈って始めたとされる。厄を焼き払って体を清める意味があるという。
 会場にはたくさんの出店が並び、安岐小4~6年生と安岐中1年生による子ども毛槍(やり)とお囃子(はやし)の披露、毛槍組・みこし組のお練りなどもあった。
 安岐町川舟祭保存会の松本誠会長(73)は「住民の高齢化で継承が難しくなっているが、頑張って後世につなげていきたい」と話した。

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