「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」女子高生が学校の腐敗に立ち向かう

「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」の一場面(ⓒ2024「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」製作委員会)

 思いがけず新聞部に入部することになった女子高生が、学校の腐敗に立ち向かっていくドラマ。
 私立桜葉学園高に入学した文学少女の所結衣は、憧れの文芸部を目指すものの入部テストの最中にアクシデントに巻き込まれて失格に。だが、部長の西園寺茉莉から「緑町このは」のペンネームで執筆活動をする正体不明の生徒を見つけ出してほしいと依頼を受け、喜んで応じる。
 結衣は、このはを取材したことのある新聞部に入部し、情報を得ようと試みる。部長の杉原かさねは、結衣のことを記者(汽車)として半人前の「トロッコ」と冷やかしながらも、取材する姿勢を伝えていく。
 学校非公認の新聞部は、教師のセクハラ疑惑など報じており、教師からは厄介者として扱われている存在。理事長の沼原は、かさねを呼び出し、部活動の公認をちらつかせながら、自分に従うよう圧力をかけてくるのだが…。
 金や権力を利用して不正を働き、発覚すると隠蔽(いんぺい)しようと躍起になる大人や、逆らうことのできない子どもたち―。現実社会への風刺を効かせた物語の中で、「黙っているだけでは何も変わらない」と行動する新聞部員たちの姿は、すがすがしい。
 主人公の結衣を演じるのはアイドルグループ桜坂46の藤吉夏鈴。「ベイビーわるきゅーれ」の高石あかりをはじめ、久間田琳加、中井友望など若手実力派が脇を固め、さわやかな一作に仕上がっている。

 シネマ5で10日(土)~16日(金)の午後0時45分、同5時40分。(この日程以外も上映あり)

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 「大分合同新聞ムービーアワー」は厳選した映画をお届けするプロジェクト。テーマや話題性を吟味した作品を週替わりで上映します。

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