学習アドバイスのコーナーはQ&A方式でお届けしています。高校受験生向けは、能開センター大分本部(大分市)の三ツ股新吾講師が担当。受験生や保護者の質問に答えます。
Q.高校のオープンスクールに参加しようと思っています。どんな点を見ておくと良いでしょうか。
■実際の通学時と同じ交通手段で試す
A.「3年間通うことになる学校」と想定して、実際の通学時と同じ交通手段で行ってみましょう。
通学時間は生活リズムをつくる上で計算に入れておく必要があります。例えば自転車の場合、保護者に車で送迎してもらうときとコースが違ったり、坂道で時間がかかったりします。
現在、学区内の中学校に通っている人は、高校に進むと通学の距離が長くなり、時間がかかると感じるケースが多いと思います。学校に着くまでのイメージを持つことが大切です。
次に、先生や在校生の様子をよく見て、高校生活の雰囲気を味わってみることです。単にイベントに参加するという気持ちで行ってしまうと、「楽しそうな学校だな」という印象だけで終わってしまいます。
行きたい高校が決まっていれば、見学は1校だけでも構いません。候補が2、3校あるなら、見比べるのもいいと思います。言葉に表せなくても、抱いた印象や感覚で、自分に合っているかどうかを感じ取れるかもしれません。
Q.志望校は夏までに決めるべきでしょうか。決め方のポイントはありますか。
A.現時点でまだ決まっていない人は、「何校か候補がある」「行きたい学校の目星をだいたい付けている」ぐらいまで絞っているのが望ましいです。最終的に決めるのは冬ごろで良いと思います。
■「将来何になりたいか」という観点から
「家に近いから」「入りたい部活がある」など、学校を選ぶのにはいろいろな理由があります。これから半年間の努力で学力がアップして、冬には選択肢も増えているかもしれません。
その上で、「将来何になりたいか」という観点から決めるのが良いでしょう。志望校について、大学などへの進学実績を調べてみるのも参考になります。
高校卒業後の就職を考えている人は、工業系、商業系の高校でスキルを身に付ける。資格取得も役立つでしょう。専門学校に進むことを考えて高校を選ぶパターンもあります。
いずれにしても、受験生は「自分がどの学校に進学したいのか」という意志を保護者に伝えること。保護者は「なぜその学校に行きたいのか」という決意をしっかり聞きましょう。親子で進路を共有し、一緒に進んでいくことが大切です。